アメリカに住んでいると、早かれ遅かれ知ることになる「アンバーアラート」について。初めて受信した際はとてもびっくりしたのを覚えています。
アンバーアラートの意味、システムができた経緯、発令時の公開情報、アラートの成果などを書いていきます。
アンバーアラートとは?
未成年者が誘拐または行方不明になったときに発令される警報のこと。TVだけでなく、現在は個人の携帯にも速報が届きます。(日本でいう地震警報と同様)
AMBERの意味は?
- America’s Missing: Broadcasting Emergency Response
- 1996年にテキサス州アーリントンで誘拐・殺害された少女の名前、Amber Hagerman
のダブルネームと言われています。
ジョージア州、ハワイ州、アーカンソー州はそれぞれ独自の名称があります。いずれも、各州で発生した事件に関連する名称になっています。
アンバーアラートが出来た経緯
1996年、テキサス州アーリントンで、アンバーちゃんが誘拐されてしまいました。近隣住民が誘拐されるのを目撃し、警察と家族に連絡をしていたものの、発見することができませんでした。
もっと早く地域内で情報共有がされていれば、見つけられた可能性が高かったという反省から、アンバーアラートができました。
当初は、警察が主要ラジオ局にFAXを送り、ラジオ局からテレビ局へ、テレビ局から下流へ、と連絡網のような形で時間がかかってしまっていました。
その後、即効性のある方法へと改良され、現在ではより早くより多くの人に一度に発信できるシステムになっています。
アンバーアラートが発令されるケース
子供が誘拐されたり失踪してしまった際に、一定の基準を満たしている場合に発令されます。
他人による誘拐だけでなく、両親が離婚して片方の親が子供を勝手に子供を連れ去ってしまった、というときなどにも発令されます。
被害者の名前、年齢、顔写真、身長などの見た目の特長などの情報と、被疑者の車のナンバー・色、年齢、名前などわかっている範囲で公開されます。
アンバーアラート発令に条件がある理由は、アラート発令が多いと人々が注意を払わなくなってしまうのを防ぐためだそうです。
アンバーアラートの成果
2020年5月の時点で、アンバーアラートシステムを通じて988人の子供たちを救うことができているそうです。アンバーアラート発令により、加害者が被害者を開放することもあるようです。
私はアメリカに移住してから、1ヶ月に一度くらいアンバーアラートを受信します。毎回、なるべく早めに必ず情報を確認するようにしています。
事件自体が減ることが一番ですが、事件が起こってしまった際は、より早く未成年者を救出できるように多くの大人が協力しあえると良いなとおもいます。
https://amberalert.ojp.gov/