国際結婚でアメリカ在住で、義理の家族のお葬式に参列してきました。キリスト教のお葬式です。海外でお葬式にいくとなると、宗教や文化が異なるお葬式は戸惑うことがたくさんあります。服装、持ち物、気をつけたことなどをシェアします。下記は、あくまでも私の経験したお葬式なので、参考程度にお願いします。
アメリカのお葬式は宗教ごとに異なる
私の義祖父・義祖母はクリスチャンだったので、二人が通っていた教会でのお葬式でした。
義祖父の”お葬式”はしてほしくないという希望+コロナ禍だったため、家族だけのセレモニーになりました。義祖母は、自分でお葬式の段取りなどを決めていたのでその通りに進みました。
別方の義祖父のお葬式は、一般的なクリスチャンの式でした。
お葬式の流れ
私が行ったお葬式は、下記の流れでした。
- Viewing:お通夜
- Funeral Service:お葬式
- Burial Service (interment):棺をお墓に安置
- 教会で軽食等
Viewing(お通夜)
日本のお通夜と同じで、遺族や故人の親しい友人が訪れ、棺の故人に声をかけたりする時間です。また、Family Praying=親族のみでのお祈りの時間もありました。最後に、お顔に布をかけて、棺の扉を閉めます。
Funeral Service(お葬式)
次はお葬式です。ビショップの言葉ではじまり、お祈りやミュージック、弔辞(遺族や友人が故人の話をシェアしたり)と続きます。さいごは、Benediction(祝祷)。
Burial Service(interment)
事前に決められたPallbearersの男性8人ほどが棺を霊柩車へ運び、その後、お墓まで移動します。私たちは、お墓が教会から近かったものの砂利道の上り坂だったため、ほとんどの人が車で移動しました。
Pallbearersの男性が霊柩車からお墓へ運び、安置後、最後にまたお祈りをします。
軽食(ポットラックなど)
その後、また教会へ戻り軽食などのサービスがありました。ポットラックの場合や、近くのレストランで食事をすることもあります。
日本のお葬式との大きな違い
土葬がメイン
日本では、亡くなったあとに火葬することが義務付けられていますが、アメリカではその義務はありません。よって、宗教や思想により、火葬をしないこともあります。故人の希望によって火葬されることもありますが、土葬がわりと多いとおもいます。
お祈り
私がいったクリスチャンのお葬式では、「アーメン」というタイミングが複数回あったのですが、私はいうタイミングがわからなかっただけでなく、クリスチャンではない私が「アーメン」といっていいものなのか?ちょっと迷ったので言いませんでした。
私は手を合わせて少し下を向いていましたが、腕を組んだり足を組んだりしている人もいました。
雰囲気の違い
初めていったときにびっくりしたのが、たくさんの人が笑っていたことでした。
もちろん悲しい気持ちはあるものの、”故人の人生を讃える”ほうが強いような印象でした。また、クリスチャンでは、Heaven(天国)は”Better Place”=この世(地球)より良い場所と捉えているため、前向きな言葉が多く聞かれました。
アメリカのお葬式参列の服装
服装のOK/NGに関しては、宗教や文化、故人の遺志、遺族にもよります。
黒が無難
私は、3回とも、ぶなんな黒のドレス(ワンピース)で行きました。
- 1回目:黒(無地)・長袖・ミディ丈・ユニクロのワンピース
- 2,3回目:黒(無地)・半袖・膝下・カルバンクラインのワンピース
足元は歩きやすいものが無難
ヒールなしの靴に、黒のストッキングを履いて行きました。
- 1回目:黒(無地)・ショートブーツ(ヒールなし)
- 2,3回目:黒(無地)・マイケルコースのパンプス(ヒールなし)
ヒールなしで行った理由は、下記。
- 何かお手伝いをするときにすぐ動けるように
- 何時間かかるかわからなかった
- 土の上を歩くのをわかっていた
よっぽどかしこまった形式でないかぎり、日本の「スマートカジュアル」を意識すれば大丈夫だとおもいます。
私は、2,3回目のほうは、ワンピースの背中のジッパー部分はゴールド、パンプスも小さなゴールドの飾りがついているものでしたが、問題ありませんでした。むしろ私はすごく地味だったようで、義理の伯母から「日本では黒一色なの?」と聞かれました。
ちなみに私の義妹は、お花柄の水色のミニワンピース&サンダルでとてもカジュアルでした!義母も、黒の肩出しワンピースにサンダル。義弟もピンクのシャツと紫のネクタイ。義イトコもジーンズの人もいたり。
念の為、パートナーや義両親など、故人に近い人や喪主(企画している人)にきいておくのがおすすめです。ちなみに、形式張った”喪主”はいませんでした。
アメリカのお葬式の持ち物
日本だと、お香典を包んでいくのが当たり前ですよね。アメリカでは、その文化はありません。
訃報を受け取った際に、カードを添えたお花などを送るのが一般的とされています。しかし、生花を受け付けない遺族や、お花ではなく「◯◯に寄付してください」というパターンもあります。アメリカでは、亡くなった際にネット上や新聞に訃報がのり、その内容の一部にお葬式の日程や、お花の受付先などが書いてあることが多いです。確認するのが一番です。
持っていった方がいいと思うものは、
- ハンカチ(これも色に決まりなどなさそうです)
- 予備のストッキング
くらいでした。バッグを持っていかなくてもいいと思いますが、個人的にはバッグがあったほうが便利だと思います。
アメリカのお葬式参列時に気をつけたこと
以下、あくまでも私が個人的に気をつけたことです。
遺族にかける言葉
映画やドラマなどで観たことはありましたが、実際に学校で習うことのない言葉なので、なんて言ったらいいのか悩みますよね。
無難なのは、「I am sorry for your loss(お悔やみ申し上げます)」。人ごとのように聞こえるのでは?と私は少し心配になり、夫にも聞いてみましたが、一般的にはこの言葉で大丈夫とのこと。
下記のような言葉も付け加えると良さそうです。
- He/She was a great person. (彼/彼女は素晴らしい人でしたね)
- I loved spending time with him/her.(彼/彼女と過ごす時間が大好きでした)
死や死後の世界への考え方の違い
宗教や文化によって、”死”や”死後の世界”に関する考え方が異なります。クリスチャンでは、死後を下記のように考えているそうです。
迎えがきて(そのため火葬をしない)、天国に行く。天国には、先に亡くなった家族が待っている。痛みや悲しみのない世界。※もちろん全員が天国にいけるわけではない
仏教と異なり、「生まれ変わり」の考え方はありません。
なるべく挨拶をする
私の義家族は、大家族!そのため、名前を覚えるのも割と大変だったのですが、きちんと全員の名前を覚えていきました。
コロナ禍では、ハグや握手も控えめでしたが、コロナが落ち着いてからのお葬式では、ハグをして挨拶をして少し立ち話をしたりしました。
とにかく聞いて確認する
全体の流れ、お花やカード、服装、持ち物、ねんのため確認するのが一番です!
訃報に明記されていないか確認をして、それ以外のことは遺族(故人に一番近い人)に聞けるのが一番です。日本のように喪主がいるわけではありませんが、中心となって企画をしている人がいるはずなので、その方もしくはその方に近い人に確認しましょう。
国際結婚で大変だなあとおもうことは正直そんなにたくさんないのですが、冠婚葬祭はやはり戸惑うことが多いです。
あくまでも私の経験談ですが、参考になれば幸いです。